変形性膝関節症用膝装具 なでしこ

変形性膝関節症用膝装具 なでしこ とは

変形性膝関節症への治療には大きく分けて保存的治療と外科的治療があり、当院では外科的治療の前に、まず保存的治療である膝装具をお薦めしています。

変形性膝関節症用ブレイス なでしこ

変形性膝関節症用膝装具(OA ブレイス) “なでしこ” は、変形性膝関節症(内反膝:O脚)に悩む患者様を対象に作られた膝装具です。変形性膝関節症の患者様の膝の特徴、健常な人の膝の動き、リハビリテーション治療で行う動作といった3つの要素を元に作られた、一般的な膝の装具とは異なる特殊な構造を持った膝装具です。

その特殊な構造によって、変形性膝関節症の患者様の

  • 歩行時の疼痛の緩和
  • 歩容(歩行速度、歩幅、歩行時の姿勢)の改善

をサポートし、さらには一定期間装着して歩くことでリハビリテーション効果を発揮する膝装具です。

 

登録特許:5189714号【日本】 / 3740638号【海外8ヵ国】
PCT出願中:JP2011 / 71047【144ヵ国】

 

なでしこ の特徴

なでしこ の構造的特徴

“なでしこ” は以下のような特徴的な動作により、膝の伸展時にリハビリテーション効果が発現し、膝の疼痛の緩和、及び歩容の改善をサポートします。

※下図は右足用の“なでしこ”の特徴です。左足用は①と②、③と④が左右逆になります。

なでしこ右足用の動作構造的特徴

  • 膝外側を短縮
    膝関節の伸展動作に伴い、外側移動膝軸(外側支柱)を短縮(約30mm)・前方向に移動
  • 膝内側を伸張
    膝関節の伸展動作に伴い、内側移動膝軸(内側支柱)を伸張方向に移動
  • 膝から下を外側に10°傾斜
    膝伸展時に、膝から下を外側へ約10°の内反矯正を行う
  • 膝から下を外側に8°回旋
    膝伸展時に、膝から下を外側へ約8°の回旋矯正を行う
  • 膝全体をしっかりと安定
    大腿部 / 下腿部 / 膝部の3点で膝をサポート

 

なでしこ と一般的な膝装具の違い

“なでしこ” は、一般的な膝装具と比較しても明らかにその機能と効果が違います。“なでしこ” は、健常な膝の動きに近づけるようリハビリテーション効果を発揮します。

  なでしこ 一般的な膝装具
(ブレイス)
膝を外側・内側から支える 有効 有効
膝の屈伸をサポート 有効 有効
膝の内側を伸張 有効 無効
膝の外側を短縮 有効 無効
膝下を外反させる 有効
外反角:10°
無効
膝下を外旋させる 有効
外旋角:8°
無効

 

対象となる患者様

“なでしこ” は、その特徴的な構造により、変形性膝関節症で悩む患者様の疼痛を軽減し、歩容の改善を支援します。“なでしこ” は、以下の症状をもつ患者様が対象となり、使用効果が発揮されます。

  • 軽度~重度(Grade I〜Grade V)の膝関節内反変形症(O脚)の患者様
  • 歩くときに膝に痛みを感じる患者様
  • 慢性関節リウマチで、歩くときに膝に痛みを感じる患者様
  • 膝が痛くて屈伸運動が出来ない患者様
  • 膝を曲げてかがむと膝に痛みを感じる患者様
  • 人工膝関節置換術の術後の患者様
  • 外傷性膝疾患(交通事故、怪我、運動等による膝のけが)の患者様
  • 運動療法の一環として、歩行のリハビリテーションを必要とする患者様